DISHについて知りましょう。DISHの疾患概念

 

 

(このページは、医学的な専門用語が多いページです。
もしDISHについての簡単な情報を希望される場合は、DISHとはのページを参照してください。)

 

 

DISH(びまん性特発性骨増殖症)は、少なくとも4椎体以上に骨棘(large flowing osteophytes)が存在する疾患で、典型的には胸椎に病変が見られます。この疾患では、頸椎や腰椎や末梢関節(特に腱付着部)にも症状が出てきます。

 

DISH(ディッシュ)について
骨棘とは、→で示しているようなもので、脊椎の前面に骨を新しく作り、飛び出している像が見られます。

 

レントゲンの側面像、特に胸部レントゲン写真の側面像は撮影される機会も多く、しっかり探してみれば実は隠れている、ということが少なくありません。

 

 

骨棘ができるのは、脊椎だけではありません。
四肢の色々なところ(骨・腱付着部)に、異所性の石灰化・骨化が起こってきます。
DISH(ディッシュ)について
これは肘のレントゲンですが、肘のように変形性関節症が起きにくい関節に骨棘の形成を認めるような場合、DISHの可能性を考える必要があります。

 

 

DISHは代謝異常(メタボリックシンドロームや糖尿病、脂質異常症など)に関連しているため、DISH患者では心血管リスクが高いです。、偶然に胸部のレントゲン写真でDISHが見つかった患者では、心血管リスクを慎重に評価する必要があります。