DISHと男女比、疫学

DISH(びまん性特発性骨増殖症)は男性に多い病気です。報告によって、DISHの有病率は異なっているのですが、それは年齢や人種などにも関わってくるとされています。

 

 

北アメリカのメトロポリタンホスピタルでしらべられた研究では、50歳以上の男性の25%、女性の15%でDISHを認め、70歳以上の男性の35%、女性の26%でDISHを認めたという報告があり、中年以降の腰痛や関節痛、骨の痛みの原因としてDISH(びまん性特発性骨増殖症)の可能性を考えるべき病気です。

 

DISHは、親族にDISH患者が居ると症状が出てくる率が上がる、ある程度の遺伝性があります。後縦靭帯骨化症という病態とDISHを合併することがあり、そういった方で原因として候補に挙がっている遺伝子は、日本人で多く見られている、という特徴があり、つまり遺伝的な要素はある程度存在していると考えられています。

 

韓国では9%程度という報告もありますが、エルサレムでは、80歳以上の男性の46%が持っているという報告もあり、1000年前はもっともっと少なかったという報告もあります。生活習慣病の方に明らかに多い病気であるので、すでに生活習慣病が増えてきている現代では、今後もますます増えてくる病気と考えられています。